Eur Rev Med Pharmacol Sci 2021; 25 (8): 3279-3285
日本皮膚医学研究院によるアンチエイジングの最新研究成果CTAR®システムが、医学・薬理学ジャーナルEur Rev Med Pharmacol Sciに掲載されました。
皮膚細胞の効果的な保護と損傷した細胞のタイムリーな修復は、人間の皮膚の正常な機能を維持するという側面において重要な意味を持ちます。皮膚細胞の活性化と自己修復の研究は、各種修復因子の機能に基づいて行われるものが主流で、皮膚細胞がどのように環境成分を感知し、どのように栄養を吸収・輸送し、どのように皮膚細胞が自己修復するかのメカニズムについては充分に研究されていませんでした。
そこで当研究院では、上記の問題を解決するため新しいアプローチを試み、皮膚細胞の小胞輸送系の利用や低酸素レベルでの細胞代謝や生理機能の改善によって、皮膚の老化を部分的に逆転させることができることを発見しました。CTAR®システムは、ナノリポソーム技術を採用し、多種類の皮膚機能協同因子を包み込み、損傷や老化した皮膚細胞を効率的かつ正確に活性化させ、正常な細胞の機能を回復させます。
また、CTAR®システムは、体内の物質輸送・調節システムを利用することで、優れたアンチエイジング効果を発揮し、より効率的に栄養物質の輸送し吸収させることができます。この研究成果は、皮膚のアンチエイジングや損傷修復への応用に大きな可能性を秘めており、皮膚老化の復雑な問題を理解し解決する上で大きな示唆を与えることが期待されます。
論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33928615/